壁を始める前に

2o15.3.31.
内容の整理とデザインの大幅な変更を行い、第二版としました。
旧版から特に削除した内容はなく、書いている事はほぼ同じです。
読みづらくなった、と感じる方のために旧版を別ページに残しています。
こちらが読みづらい場合はそちらをご参照下さい。

はじめに

敵がターゲットとしているPC(以下、ターゲット)の間に他のPCが入り、
ターゲットから敵を遠ざけて行動を妨害する行為があるいは隔離です。
一定時間が経ってもターゲットに行動できなかった敵は
そのとき付近にいたPCに対して行動を実行します。

敵の行動を封じきれず結局行動されるなら、壁や隔離をする意味はない
と考える方もいるかもしれませんが、これらの行為には意味や利点があります。
しかし本題へ入る前に前提となる知識があるので、まずはそこから始めたいと思います。

敵の行動には種類がある

ドラクエ10の敵の行動には種類があります。
種類とは、呪文やブレスといった攻撃手段の種類ではなく、発生条件の違う行動が何種類かあるという意味です。
行動の種類は以下の3つに分けることができます。


行動の種類が違うと何が違うのか

では行動の種類が違うと何が違うのか。
そしてその違いを利用してどのようなことができるのか。
違いの部分を青色利点の部分を緑色で表記していきます。

1.
各行動を管理する行動ゲージのたまる条件、ゼロにリセットされる条件が違う
つまり、
例1)敵にターンエンド行動をさせるには、こちらがどう動くと良いか
あるいは、
例2)敵に押し反撃行動をさせないために、こちらがどのような動きを控えると良いか
といったように、
各行動ゲージのたまる条件を満たす動き方(或いは満たさない動き方)ができれば、
敵の行動の種類や行動頻度をコントロールできるということです。
ただ、これがどうして利点になるのか?という方もいると思います。
その理由に触れつつ、次の相違点を説明します。

2.
行動の種類が違うと、その行動から選択される攻撃手段の一覧が違う
例)バラモスは通常行動に11種の攻撃手段がありますが、
  ターンエンド行動は基本的に通常攻撃魅了の舞の2つしかありません。

数の違いもありますが、
行動の種類によっては選択してこない攻撃手段があるという部分が肝心です。
敵の行動をコントロールして特定の種類の行動をさせなければ、
その行動から選択される特定の攻撃手段を封じられるということですね。
例)キングヒドラに通常行動をさせなければ連続かみつきを封じられる

3.
行動の種類は同じ通常行動でも、怒り時と通常時では行動一覧が違う
といった特徴があるので、怒りを利用した行動(=攻撃手段)のコントロールも可能です。
例1)通常時にのみ選択される特定の攻撃手段を封じるために、怒りを維持する
例2)怒り時にのみ選択される特定の攻撃手段を封じるために、こまめに怒りを解除する
ターゲットの確認の項目で怒りの利点と危険を書いていますので、そちらも別途ご覧頂ければ幸いです。
ただしアトラスのように、通常、怒り時を問わず同じ一覧から選択をする敵も存在します。

各種ボスの攻略ページは、
通常行動ターンエンド行動怒り時の通常行動で行動一覧が分かれています。
各行動から選択される攻撃手段を大雑把でも覚えられると、
攻撃手段から行動の種類を判別する、という事もできるようになったりします。

これら行動の種類や仕組みを知ることで、
接敵や離脱、こちらのコマンド実行など各種の行動タイミングがわかるようになる
という利点も生まれてきます。

それでは次項から各行動の特徴を説明していきます。
下線となっている部分がゲージがたまりだす瞬間(=条件)とゼロにリセットされる条件です。

文章量が多いので、いきなり全てを覚えるのは大変かと思います。
初めての方は、

各行動の名を冠した項目

黒字で見出しが色付けされている項目

をまずは読んでみると、サイト内の他の項目がわかりやすくなるかと思います。

通常行動

ターンのゲージが敵味方の個々に存在し、ゲージがたまるとそれぞれ行動可能になる
とは、戦闘はじめにの部分で書いたことです。
これをもう少し細かく書くために、今後は以下の区別をして表記します。
プレイヤー側のゲージをターンゲージ、モンスター側のゲージを仮に基本ゲージと表記。

基本ゲージがたまると実行される行動が通常行動です。
ゲージの長さ(=たまるまでの時間)は敵によって違います。
敵の行動を何も妨害しなければ、
基本ゲージをためて通常行動、再度ゲージをためて通常行動、と敵は通常行動を繰り返します。

基本ゲージの蓄積は敵が「何らかの行動」を終えた直後から始まります

基本ゲージのリセットは敵が「何らかの行動」を終えた際に発生します

何らかの行動とは
何らかの行動とは、通常行動、押し反撃行動、ターンエンド行動のこれら全てを指します。
基本ゲージは敵の通常行動を管理する行動ゲージですが、
リセットは敵の行動の種類を問わず、敵が行動する毎に発生します。
基本ゲージの蓄積量がたまりかけでも最大でも、ゼロにリセットされます。
そしてまたゼロからたまり始める、ということですね。

○補足:通常行動と通常攻撃を混同しないようご注意下さい。
通常行動は敵の行動の種類を表す言葉、通常攻撃は敵の攻撃手段の一つです。
攻撃手段ですので、押し反撃行動に通常攻撃を行うということも当然あり得ます。

通常行動のタイプと決定タイミング

通常行動に何が実行されるかは、
基本ゲージの蓄積開始時に仮決定されています。
そして通常行動は大雑把ですが以下の2つに分けることができます。

PCを対象に取る行動 と 対象が不要、或いは敵自身を対象に取る行動
どちらのタイプの行動が仮決定されているかで敵の動きが違ってきます。

1.
PCを対象に取る行動が仮決定されている場合
仮の対象も選択されているので、基本ゲージがたまり始めると同時に敵はそちらに向かっていきます。

ゲージが最大までたまると行動が本決定され、対象が射程内にいれば敵はその行動を実行します。
対象が射程外にいると当然敵は行動ができないので、
仮決定中と同様に、対象を射程に入れるため敵はそちらに向かっていきます。
この時、一定時間(約15秒)が過ぎても対象に対して行動できなかった敵は、
ターンエンド行動と呼ばれる種類の行動を取ります。*詳細は次項

2.
対象が不要、或いは敵自身を対象にした行動が仮決定されている場合
向かっていく対象が存在しないので敵はその場にとどまり、基本ゲージがたまると行動します。

敵が移動を始めない場合は、このタイプの通常行動をする可能性が高いので、
敵の行動開始前から(=基本ゲージがたまりきる前から)距離を取ったり、待機することで、
すばやい回避や対処が可能になります。
よけ方のようなもので、こちらに分類される攻撃手段の主な一覧を載せています。

このタイプは、敵から対象が離れて行動を遅らせることができないので、
実行されてしまうことが多い行動でもあります。

◇挙動の違いを知る利点◇
敵の挙動の違いを説明したのは、
挙動の違いから、どの攻撃手段が選択されているかをある程度推測できる
という利点があるからです。
そしてそれは、
離脱や接敵、攻撃のタイミングを判断するための判断材料となります。
例)バラモスやバラモスブロスが誰かに向かって移動しているならば、
  その行動はネクロゴンドの波動ではない。

仮決定されている通常行動の変更

通常行動に何が実行されるか、基本ゲージの蓄積開始時に「仮」決定される
と上で述べました。
「仮」と付けたのは、敵が行動を開始する前に再選択を行うことがあるからです。
再選択が発生するケースには主に以下のような状況があります。

1.基本ゲージがたまる間に対象が戦闘不能になる
2.基本ゲージがたまる間に敵が怒る
3.基本ゲージがたまる間に怒りの対象が戦闘不能になって怒りが静まる
4.基本ゲージがたまる間にロストアタックで怒りが静まる

4.の補足
基本ゲージがたまった後に敵の怒りを解除しても、行動や対象の再選択は発生しません。
敵は、怒り時の通常行動一覧から選択した攻撃手段を実行します。
例)怒りを解除したのにバズズがつうこんのいちげきを繰り出す

5.基本ゲージがたまった後に敵が怒る

5.の補足
この場合は怒らせたPCを対象にした行動が再選択されます。
対象が近くにいたならば、敵は即座にそれを実行します。
対象が遠くにいたならば、敵は行動を実行しようとそちらに向かっていきます。
対象が不要、或いは敵自身を対象に取る行動が選択されることもあります。
どちらにしろ、基本ゲージがたまっているので即座に実行しようとする点が特徴です。

再選択による行動タイプの変更
再選択の発生により、仮決定されていた上記、タイプの通常行動(以下、1型)が、
タイプに分類される通常行動(以下、2型)に変更されることもあります。
もちろん再選択で再び1型が選択される場合もあります。
2型も同様に再選択で1型に変更されたり、再び2型が選択されたりします。

通常/怒りと敵の状態が移行する時は、行動変更に注意するということですね。

2回行動

プレイヤー側はターンゲージを最大2本ためられます。
ですのでターンが確保できていれば、2回続けての行動が可能です。

対してモンスター側は基本ゲージを複数ためることはできません。
ですが一部の敵は通常行動を2回続けて実行します。
プレイヤーがターンをためて連続行動するのとは違い、
基本ゲージがたまり通常行動ができる状態になると、そこから2回続けて行動する
といった感じで1度のターンで2回通常行動できるのが特徴です。
そして、ここが重要な点なのですが、
当サイトで扱う敵は、基本的に2回行動を行います。
この特性を持つ敵と戦う際に、
2回連続で通常行動されるよりは、行動を遅らせて1回ターンエンド行動される方が被害が小さい
と考え、それを実現するために登場するのが、壁や隔離を利用する戦い方です。

2回行動についてもう少し詳しく知りたい方はこちらを別の機会に読んで頂ければと思います。

ターンエンド行動

ターンエンドとは、
敵が、選択した通常行動をターゲットに対して行えず一定時間が経過した時点
を指します。
このときに実行される行動をターンエンド行動と呼びます。
基本ゲージがたまってからターンエンドを迎えるまでの時間がターンエンドゲージです。
そのため、ゲージの種類は違いますが2本はつながったものと考えて問題ありません。(図1)
turn02b.jpg
ゲージの長さは敵の種類を問わず共通で、15秒くらいと言われています。
ただし基本ゲージの長さが敵によって違うので、
基本ゲージ+ターンエンドゲージの長さ(=実質的なターンエンドまでの時間)も、
当然敵によって違います。
以下は、ターンエンドを迎えるまでの時間を計る際の非常に大雑把な目安ですが、
こちらが2回行動したら敵のターンエンドに備えておくという感じで行動すると、
ターンエンド行動を実行されてもPCを動かせるので、すぐに離脱させることができます。
ターンエンド行動をツッコミでよけるといったターンを必要とする行動も可能です。

歩数でターンエンドを計る方法もあるようですが、
欠点もありますので特に必須のテクニックではありません。

ターンエンドゲージの蓄積は基本ゲージがたまった直後から始まります

ターンエンドゲージのリセットは敵が通常行動を行うか、ターンエンド行動を行うと発生します

ターンエンドゲージがたまる間に敵が怒った場合、ターンエンドゲージだけがリセットされます
 対象が敵のそばにいた場合、敵は即座に通常行動を行います。
 対象が離れていた場合、敵はそちらに移動を始めます。
 =ターンエンドゲージが再び蓄積開始。

押し反撃行動

戦っていると、敵とPCが接触して相撲状態が頻繁に発生します。
相撲状態とは、PCが敵を押している、あるいは、敵がPCを押している状態を指します。
*相撲のことを押し合い、相撲状態を押し合い状態と呼ぶ人もいます。

・こちらが敵を押していなくても、敵がこちらを押していれば相撲状態となります。
・動いていない敵に隣接しているだけでは相撲状態にはなりません。

相撲状態が続くことでゲージがたまります。
ゲージがたまると実行される行動を押し反撃行動、行動ゲージを相撲ゲージと呼びます。
*押し反撃のことを押し合い反撃や相撲反撃、ゲージを反撃ゲージと呼ぶ人もいます。

相撲ゲージの蓄積は相撲状態が発生した時点から始まり、相撲状態の間だけ蓄積されます

相撲ゲージのリセットは敵が押し反撃行動を行うと発生します
*押し反撃行動の終了時ではなく、開始時にリセットが発生します。

相撲状態が2秒以上解除されることでもゲージのリセットが発生します
*そのため離れた後すぐに押してしまうと、相撲ゲージがリセットされていない場合があります。

ゲージの長さは敵により違いますが、大抵は基本ゲージより長く設定されています。
ごく一部に、基本ゲージより相撲ゲージの方が短い敵がいます。
別のページを設けてそちらで詳細を書いています。

押し反撃行動の発生条件

押し反撃行動は基本ゲージがたまっていないときにのみ、発生します。(図1)
turn04b.jpg

相撲ゲージがたまっても、基本ゲージがたまっていると押し反撃行動は発生しません。(図2)
turn05b.jpg

押し反撃行動の防ぎ方

押し反撃行動はPC側が動きを工夫すれば、ほぼ防ぐことができる行動です。
が、この工夫をせずに戦うと、
通常行動→押し反撃行動 或いは、ターンエンド行動→押し反撃行動
のように連続して行動されることがあるので、なるべく発生させずに戦えることが理想です。

具体的な対策としては、
1.
ターゲットは一度敵から離れたらターンエンドが来るまで逃げ続ける
敵がターンエンドを迎える前にターゲットが敵に近づく、
あるいは敵がターゲットに追いつくと、通常行動を実行されてしまいます。
基本ゲージはこれによってリセットされますが、この時に相撲ゲージがたまっていると、
押し反撃行動の発生条件を満たすことになるので(上記、図1の状態)、敵は即座に押し反撃行動を実行してきます。
これを防げるよう、
ターゲット以外のPCはターゲットが逃げ続けられるように立ち回りを工夫します
詳しい動き方や注意点は、壁という行為から始まる各項目で説明していきます。

2.
動いていない敵や、行動中の敵は押さない
2秒以上相撲が解除されると相撲ゲージがゼロにリセットされます。
簡単な工夫ですのでこちらもこころがけてみましょう。

なるべくなら発生させずに済ませたい押し反撃行動ですが、
一部の敵には行動の種類をコントロールするために利用できます。
こちらで詳細に触れていますが、壁編・2を順にお読み頂く方がわかりやすい内容かと思います。

押し反撃行動の決定タイミング

仮決定か本決定かは不明ですが、押し反撃行動に何が実行されるかは、
相撲ゲージがたまり始めた時点(=相撲発生時)でおそらく決定されています。

バズズ強の押し反撃行動がこの推測の源です。
この敵の押し反撃行動は通常攻撃ズッシードの2択ですが、
ズッシード状態であれば押し反撃にズッシードは選択されません。
そしてズッシード状態のバズズ強と相撲状態になった時、
相撲ゲージがたまりきる前にズッシードを解除しても敵は必ず通常攻撃を行ってきます。

ズッシード状態の間に相撲ゲージがたまり始めた(=相撲発生)時点で、
押し反撃行動が決定されているので、通常攻撃のみを行う。
こう考えると説明できる挙動なので、そのような仕組みなのではと推測されます。



ターンエンド行動を厳密に説明すると

この項目で書くことは理解の段階によっては混乱を招くかもしれない文章です。
普段の認識としては、(あるいは読んでみてよくわからなかった場合は)
・ターンエンドが来るとターンエンド行動がある
・動いていない敵や行動中の敵は基本的に押さない
という認識で問題ないと思います。

ターンエンドに起こっていることをより正確に説明すると
ターンエンド時点の相撲ゲージを参照し、
相撲ゲージがたまっていれば、押し反撃行動の行動一覧から行動を選択し、実行
相撲ゲージがたまっていなければ、通常行動の行動一覧から行動を選択し、実行
という書き方になります。
単純に押し反撃行動、通常行動と書かなかったのは、以下のような理由があります。

相撲ゲージがたまっている場合
押し反撃行動の一覧から行動を選択し、実行します。
ほとんどの場合において、
相撲でターゲットへの行動を妨害した結果(=相撲ゲージ最大)、ターンエンドを迎えていると思います。
そのため、ターンエンド行動の一覧=押し反撃行動の一覧といって良い式が成立します。
各種ボスの攻略ページの行動一覧がターンエンド行動(押し反撃行動)と書かれているのはそのためです。

が、この際に気をつけなくてはいけないのが
ターンエンド行動では相撲ゲージのリセットが起こらないという点です。

ターンエンド行動の行動選択肢が、押し反撃行動の一覧から選択されるので、
押し反撃行動を行ったように見えますが行動の種類としてはターンエンド行動なので、
押し反撃行動をした際の特徴である、相撲ゲージのリセットが起きません。
ターンエンド行動中~行動後も相撲を続けていると、
相撲ゲージがたまったままの敵が続けて押し反撃行動を実行してきます。

敵が動いていないときは押さない、単純ですがこころがけたい点です。
もちろん、状況によっては押さざるを得ない場面もあると思いますので、その場合は除きます。

相撲ゲージがたまっていない場合
通常行動の一覧から行動を選択し、実行します。
PCと一切接触せず、柱などの障害物に敵が引っかかったままターンエンドを迎えた場合に起きます。
押し反撃行動ではなく通常行動を選択、実行してしまうので後述する壁の目的からすると、
あまり望ましい状態ではありません。
そのため壁を行う際は、あまり障害物に頼らないようにすることも大切です。
障害物を利用するデメリットは他にもあり、こちらを合わせて読んで頂ければ、と思います。


  • 最終更新:2017-11-28 00:37:41

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